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    銀杏と庭師さん

    11-01,2011

    旧家の銀杏の思い出
    もうひとつ。

    11月の早朝
    まだ誰も歩いていない敷地内の内露地は
    薄暗い中、全てが金色に輝いている。
    見渡す限り黄金の風景。
    薄闇の中
    コトリコトリ音を立てて
    新しい葉が降り積もる。

    息を呑むような金色
    あんなにも静かな音を
    それまで知らなかった。
    この世で一番美しいものは
    静寂なのではないか
    音が私に刻み付けられた。

    早く出勤する者だけの最高の贅沢。

    ひと仕事済ませて露地に出ると
    黄金に光が射して
    いつのまにかそこに小道が顔を出している。
    一日詰めておられる庭師さんのお仕事。

    庭師さんは日がな一日
    降り積もる葉を小道の両側に掃き集める。
    少し時間が経つとまた小道は
    落葉に隠れてしまう。
    小さな箒で一日中落葉のお相手。
    お昼とお三時をお出しして
    夕方近くに帰って行かれる。
    それを毎日毎日繰り返す。

    帽子と地下足袋
    一年中タートルネックと長ズボン。
    無口な面影。

    姿がないのかと思うくらい
    いつの間にか
    道がきれいになっている。
    庭師さんのお仕事が
    淡々と積み上げられている。

    葉を落とす銀杏と
    庭師さんは同じ世界に
    同じリズムで生きている
    静かな姿の似たもの同士。

    秋の庭は掃はず藤杖に携はりて
    閑かに梧桐の黄葉を踏んで行く
    白居易
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