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    Freedom

    07-03,2014

    葉蓋の扱い。

    CIMG0769_convert_20140726214741.jpg

    薄茶の醍醐味を感じる
    大好きな点前の一つ。

    草の点前の道具の用途は
    決まっているわけでもない。
    草ならばこそ
    そこに自分の眼差しを表現するチャンスができる。
    見立てということを学ぶに相応しいので
    釣瓶の水指と同様
    夏になると一度は必ず稽古してもらうようにしている。
    青々とした葉も清々しい。

    葉蓋って何の蓋?
    水指の蓋。
    正確には水指という名をもって生まれて来なかったものでもよい。
    水指として生まれなかったから蓋がない。
    蓋がないから葉の蓋を乗せて蓋とする。
    蓋は使い捨てなので
    取った後は畳んで建水に落とす。
    難しい点前ではないので誰にでもできる。

    考案は毎度おなじみ玄々斎。
    タイムマシンがあればぜひお目にかかりたい
    伸びやかで明晰で芯を掴んで素知らぬ顔
    きっと素敵な方であったろう十一代。

    七夕の趣向の茶会で
    自身の好んだ末広籠という大ぶりな花入れの受筒を水指とし、
    梶の葉を乗せたのが始まりと言われる。
    末広籠の受筒は金箔が散らしてあり確かに綺麗だけれど
    受筒は主の花入れに対して陰の目立たぬ存在。
    当然水指が登場する場面で
    何かわからぬものに清々しい葉を乗せて持ち出したのだから
    客はあっと驚いただろう。
    想像するだに面白い。

    梶の葉を乗せるのは七夕の趣向であったからで
    露を湛えた芋の葉や蓮の葉も
    露を建水に落とす音のプレゼントも加味されて
    また良い。
    本歌は上記だけれど、ガラスの花瓶でも
    背丈のある見立ての効くものなら
    様々考えられるので自分の家でもやってみるとよい。
    自分の家にあるもので何が使えるかと考えてみるのも
    楽しい。

    お金がないとできないといわれる茶の湯
    道具がなければ始まらないといわれる茶の湯
    それでも感性と工夫で
    面白いチャレンジができる。
    そのためには本質をちゃんとみようとすること
    与えられたものに漫然としない。
    ひとつひとつの道具や室礼に対する好きや嫌いは
    大いに育てていってほしい。

    博物館でも路傍でも
    何かを見たとき別のものに
    どう面白く使えるかと考えるだけでも
    無為な時間を楽しくやり過ごせる。
    初めは何だかわからなくても
    そういう眼差しに少し心を置くと
    ひらめきが降りてくるようになる。
    誰より自分が楽しんで
    物の様々な可能性を育てていける
    ここにも尽きない茶の湯の豊かさがある。

    超上流のお金持ちだけのものであった茶の湯を
    侘び茶として、庶民の手元に与えて下さったのが
    珠光から利休への流れ。
    超上流のお金持ちでなかったからこそ
    自身の眼差しで勝負した。
    渡来品ばかりの名物お披露目の茶の湯から
    裏の竹林から無価値の竹を切って
    花入や茶杓を己の手で削り出し
    唐銅の花入や象牙の茶杓にはなかった
    銘という世界を付加してみせた。
    名物をもたざればこそ
    今日にこの茶の湯が遺った。

    見立てるというアイデアは
    私の最も好きな世界で
    これがなければ茶の湯の面白さは半減するとさえ思う。
    自分が面白いと見出したもので
    人を驚かせることは最高に愉快で
    それが自己満足でなく、一座建立の中で共有できた時
    最高に気持ちがよい。
    何よりも、物への執着が取れる。
    こうでなければならないことから
    自由になれる。

    全て消えてなくなる時間が
    輝く一瞬。

    茶の湯はFreedom。
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